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Unilateral Curious

一方通行な好奇心の数だけアウトプットをしよう

仕掛けのマネジメント

書籍 マーケティング

僕は人に教えたり、任せたりするのが本当に苦手。その上、こだわりも強く持ってしまうタイプなので、あまり部下や同僚からは好かれるタイプではない。ただ、それだと個人で対応できる範囲には限界があるし、どの組織に属したところで(たとえそれが個人でも)与えられる影響力は小さいと分かっている。そんな危機感を抱いていた最近で、たまたま書店で見つけた本が、意外に良かったので紹介したい。

仕掛学 

この本は1時間もあれば、さくっと読めてしまうのでおすすめ。

仕掛の定義とは

著者である松村氏は、仕掛けの定義として「FAD要件」を満たすものと説明している。

  • Fairness(公平性):誰も不利益を被らない
  • Attracviveness(誘引性):行動が誘われる
  • Duality of purpose (目的の二重性):仕掛側と被仕掛側の目的が異なる

仕掛の例

本書でも"良い"仕掛けの例が紹介されている。そこに挙げられていた"良い"仕掛け含めて、いくつか例に出してみたい。

背表紙(本書内より)

f:id:goripom4:20161016141453j:plain

まんだらけより)

「買い続けて欲しい」「整理してほしい」という仕掛側の目的に対して、被仕掛側は「全体図を見たい」「きれいに並べたい」と別の目的で誘引されてしまう。かつ、誰も損はしていない。

落下音のあるゴミ箱(本書内より)


The world's deepest bin - Thefuntheory.com - Rolighetsteorin.se

フォルクスワーゲンのキャンペーンだが、このゴミ箱を設置したところ、捨てられたゴミの量が増えたらしい。動画を見てもらうと分かるように、周辺に捨てられたゴミをわざわざ拾って捨ててる人もいる。これも"良い"仕掛けだ。

 

台湾の買い物レシート

matome.naver.jp

これもFAD要件が満たされた"良い"仕掛けだと思う。

駅のホームに設置してあるベンチの向き

www.kobe-np.co.jp

この例は既に誘引性が存在している例だと思うが、公平性を向上させた"良い"仕掛けと言えるだろう。

 

ビジネスの現場で活かす仕掛け

この本を読んですぐに実践しようと思ったのが、ビジネスの現場で使える仕掛けを考えることだった。例えば、権限委譲もその1つだろう。

しかし、冒頭でも述べたように、僕はその権限委譲が苦手だ。"良い"仕掛けさえ作ることが出来れば、その課題も解決できそうなものだが、"良い"仕掛けを作れずに今まで来てしまったのが事実としてある。

 

"良い"仕掛けには、"良い"観察がある

本書内では日本語の図があるのだが、ここでは著者のオンラインジャーナルから引用よさせて頂く。日本語版は、ぜひ本書を読んで欲しい。

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仕掛けの原理は、物理的トリガーと心理的トリガーの掛け合わせであると書かれている。このことから、"良い"仕掛けを作るには、個々の観察が必要であることがわかる。

誰かに仕事を任せようとするときには、個々の環境や文脈をしっかり読み取っておく必要がある。マネジメント経験者から言わせれば、当たり前のことなのかもしれないが、今の僕にとっては良い気付きだったことは間違いない。(というのも、「仕事」には関心を持つ一方で、「人」に対して無関心すぎた……)

link.springer.com

 

人が動く仕掛けを、ただし……

"良い"仕掛けは1回作っただけでは不十分である。なぜなら、いずれ飽きられるということも書かれていた。"良い"観察をするだけではなく、"良い"観察をし続けることが重要だということなのかもしれない。

そういえば、ビジョナリー・カンパニーに紹介されている企業の仕掛け(ビジネス)には、"良い"観察をし続ける姿勢が共通項としてあるように感じる。

 

全然まとまってないんだが、無理やりまとめてしまうと、

この本を読んで、これまでは「ああさせよう」「こうさせよう」と一方的なマネジメントというか指示ばっかだったこれまでを反省し、これからは「こうしてもらうには、どうすれば相手はメリットに感じて動いてくれるだろう」という思考と、そのための人間観察をしっかり行っていきたい

ということで、終わりたいと思います。(文章は本当に難しい……)

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